無数の文化部を擁する芝浜高校に入学した人見知り少女・浅草と、金儲け主義の金森、そして美人モデルの水崎の3人が、大・生徒会と対立しながら「映像研」を設立。ハイクオリティのアニメ作品制作に臨む…
という「映像研には手を出すな!」。劇場版を観てきた。
以下、ネタバレ研には手を出すな!
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若い婦女子がわちゃわちゃやってる映画は大嫌いなんだが、観るものなくて仕方なく…の鑑賞。なるほど、これはウケそうな設定だなぁと納得。ナンセンス学園コメディとお仕事ドラマの融合というか、視点が新しい。メンドくせークリエイターを、拝金主義プロデューサーがいかにして転がしていくか、などを描きつつ、学園モノらしい友情とか対立とかも見せてくれて、無茶苦茶な生徒会設定で笑わせてくれます。ドラマ後のエピソード的内容ですが、俺のようなイチゲンさんにも理解しやすく、冒頭でダイジェストにしてくれています。
その冒頭がまんま「羅生門」だったり、音曲浴場に現れる金森氏の劇伴が「七人の侍」のテーマ曲アレンジだったりと、黒澤明オマージュに微笑。「はじめてのおつかい」パロディでまた微笑。そして踊る大捜査線の名セリフでさらに微笑。ある程度の年くった人間しかわからないネタを入れてくるのは親切なのか、作り手の感性がダサいのか。ともあれ、モノ創りが生む連帯感と多幸感、全編文化祭気分の楽しさは十分伝わってきました。英勉、昔の三池さんみたいになんでもかんでも監督しているなぁ。