Masuo

セノーテのMasuoのレビュー・感想・評価

セノーテ(2019年製作の映画)
4.9
これはやばい。
やばいもんを見た。

もうそれが、率直な感想。

あと、後半、水中酔いした。
カメラワークというより、ほんとに水中で波に揺られるような感覚で酔った。

それをふまえていただいて、以下、感想。

映像が美しい。私、彩度をめちゃくちゃに上げた映像とか写真嫌いなんだけど、これは美しかった。
水飛沫や水中の泡?プランクトン?の細かいやつのピントもすごい。

私もダイビングをするので(最近してないし万年初心者だけど)、セノーテに憧れていたこととか、そういえば昔はずっと潜りたい潜りたいと海を求めていたことを思い出した。
生まれる前にいたところという感覚を呼び覚ますというか、本能が求めるものというか、そんなことを感じた作品だった。
あと、生と死。命。

小田監督の、一切の迎合の無さに驚いた。自分の感覚を追究してるんだろうなぁ。

酔ったことに関しては、まさにダイビングでもそう、波酔いというか、船の上で酔う船酔いではなくて、水中で酔うやつ。長時間潜っていて、浮上するときに、急にくるやつ。ほんとあれみたいな感じ。
だからつまり、映画でかなり水中を感じられたということ。
海の感覚を思い出したくて、ドルフィン・マンとか観てたけど、これがまさに身をもって感じた、体感した。
監督、「酔わせたら勝ち」みたいに思ってんじゃないかな。知らんけど。まじですごい。映像で酔うと思わんかった。劇場で他に酔ってるぽい人おらんかったけど。うちだけかな。そんな弱くないんやけどな。
でもまさに水中を体感できたという点で、酔って良かったと思ってる。レアでしょ。入り込んだということで。

とにかく、魂の還る場所か来た場所かわからんけど、そんな感じの、自分が生きてきて体験してきたこととは別のところでの、懐かしさというか恐ろしさというか、そんな不思議な感覚に落ちた。

最初のほう、青色のフラッシュが繰り返す映像で、ポケモンショック(知らん人は調べて)(色関係あるのかどういう条件がアウトか細かくはうちも知らんけど)を彷彿とさせて心配になったので、それだけ-0.1しとく。
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