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461個のおべんとうのjamのレビュー・感想・評価

461個のおべんとう(2020年製作の映画)
3.8
この映画は毎日のお弁当についての話
それ以上でもそれ以下でもない

と、実際に息子・虹輝が言う通り
一浪して高校生となった息子に
離婚して片親となった父親が
3年間作り続けたお弁当のお話です

ドラマチックなストーリーじゃないけれど
ミュージシャンの父・一樹と息子の
不器用な二人暮らしの日々
穏やかに互いをそっと見守りながら

3年間1日も欠かさずお弁当を作る
これ、口で言うほど簡単ではないのです
私も高校の3年間お弁当を自作していました。
けれど疲れた時、時間が無い時は諦めてパンを買って食べたりしていたので、一樹ほど優秀じゃなかったですね


お弁当って
貰った時にまず嬉しくて
開けた時にさらに嬉しくて
食べてもっと嬉しくて
空のお弁当箱を手渡す時の
素直にありがとうと伝えたい嬉しさも


父と息子、二人を囲む人たちもまた魅力に溢れていて
一樹と元妻の距離感も悪くないし、お弁当の話から距離を縮める矢島サンの可愛さも

そして、虹輝の仲良し二人が最高に素敵
一つ歳上の彼と二人を繋いだのも、一樹のお弁当。


その人を想って作り続けたお弁当が
相手の心を解きほぐして
ぎこちなくてもしっかりとした絆となる

長年のV6クラスタも納得のLiveシーン
イノッチのキャラクターに
当て書きされたかのように活き活きした姿
原作の渡辺俊美さんとのサプライズ共演


拘って卵焼きを焼く様子に
あの人の焼いた卵焼きを思い出す

あったかくて少し甘くて
心までふんわりする
お弁当、作って欲しいなぁ

…それにしても
男の人ってなぜ、あれほど凝るんでしょう?
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