褒められるところで生きたい。
人間っていうのはそういうもので、
褒められる内容は正解とかはない。
ぎゅぅううっと胸をつねられた。
とにかく役所広司の一瞬一瞬の表情が
素晴らしすぎて…
たった一瞬のカットなんだけど、
三上の溢れる感情が濁流のように雪崩れ込んできて涙が止まらなかった。
三上は沢山いるんだろうなと思うし
母親との呪いについても考えた。
人格形成ってすごく大切で
子供の頃についた傷は永遠に残るんだなと思う。子供の心は乾く前のセメント。
--------以下ネタバレ---------
母親に会ったら聞きたいことは
自分が生まれた時のこと。
自分が生まれた瞬間を覚えているのは母親だけっていう言葉が静かにズシッっと残っている。
(想像だけど)普通に親の愛を受けてきた津乃田には思ってもない発言だったんじゃないかな。
(更に「母ちゃんうざい」とか言ってそうな、田舎から送られてきた野菜腐らせそうな男感がまた良い)
親がいないから、母親との繋がりが欲しいから、自分は確かにその女から生まれた子供なんだという確信が欲しい、覚えていてほしいという渇望が見えて苦しかった。
何度も言わせてほしい、役所広司の一瞬一瞬の表情が素晴らしすぎた。
血だらけで褒められ待ちのやったぞ顔、
就職が決まったときの嬉しい顔、
母親らしき女性が現れた時の子供の顔、
娘らしき女の子に対するお父さんの顔、
風俗嬢に対する男の顔、
無邪気な笑顔、自分を殺した顔…
顔ひとつで、100個くらいの情報が流れ込んできて心臓がつねられて涙が止まらなかった。
また観よ…