一度罪を犯した人間が人生をやり直すには、あまりに不寛容な世の中。
まるで、再犯を促しているかのように、元受刑者を追い詰める厳しい現実。
そんな状況の中で人生を何とかやり直そうと、過去の自分と葛藤しながらもがき続ける三上と、そんな彼に手を差しのべてくれる周りの人たちの優しさ。
自身の過ちが原因とは言え、犯罪者の烙印と共に死ぬまで生きていかなければいけない人間がいる一方で、影でコソコソと弱者をいたぶり、のうのうと社会で生活する人間がいる不条理。
三上の目には、この世界がどう見えたのか。
「すばらしき世界」とは三上の感じた人々の優しさに向けられた言葉なのか、それとも世の中の理不尽さや人間の汚い部分に向けられた言葉なのか。
捉え方次第では皮肉とも思える、タイトルの意味を観終わってからもずっと考えてる。
