この世界の生きづらさを
こんなにも真っ直ぐに提示されてしまって
エンドロールのあとも
苦しくて暫く席から動けなかった
突き付けられた壮大なアイロニーに
賛成も反対もできず、
世界から排除されたことのない私は、
こうして映画を通して、
ただ作品と向き合うことしかできない
伝えてくれる人がいなければ、
向き合うことさえしないだろう
知らないふり、見えないふりをする方が
ずっと楽だもの
私たちが暮らすこのすばらしき世界は、
マジョリティを守り続けている
マイノリティは隠し続けられていて、
絵に描いたような闇の世界は
自ら足を踏み入れないと実態なんて全く見えない
たまにマスコミが見せてくれる
「コワイセカイ」は、
同じ国の中の話なのかと目を疑うほど
遠い場所の話のようである
それでいいのだろうか
マジョリティを守るということは、
マイノリティの絶滅危惧種化なのだろうか
自分が住んでいる国なのに、
知らないことばかり
何もできなくてもせめて
私たちは、私たちと向き合うということを
しなくてはならないね
衝撃的な作品でした
