【社会が抱える違和感を突きつけられる作品】
この映画を見た後にショッピングモールで普通に食事ができる自分、
仕事があるだけで十分なはずなのに物足りなさを感じる自分、
他人のことを面白おかしく話す自分、
誰かの苦しみを見て見ぬ振りをする自分、、、
この社会って実は、こんな私みたいな人たちが上手く生きられるように調整されているだけで、誰かの苦しみに蓋をしている状態なんだと思う。
安心・安全を壊されないように慎重に、
ときに耳や目を塞ぎながら生きている。
三上の介護施設でのシーンが印象的だった。
私は、人の苦しみを見て見ぬふりをしたとき、あんなにも、体に支障をきたすほどに苦しんで、悩んだことがあるだろうか。
ない。
この映画を見ることで
まずは生活が送れていることがいかに幸福であるかを見直すこと
そして
この日本の社会のあり方を見直すこと
をしようって思えた。
備忘録↓
ストーリー
殺人による刑期を終え社会に戻る元ヤクザの三上。もう一度普通の生活を送るため仕事さがしを始めるが、社会は彼らのような人々にそう甘くはなかった。生活保護は受けにくい、車の免許は獄中で失効済み、挙げ句の果てに万引き扱い。
長い刑期を終えた元犯罪者はほとんどが5年以内に再び再犯を起こし刑務所に出戻りするといわれる中、三上はどう生きることを決めるのか…