足らんティーノ

すばらしき世界の足らんティーノのレビュー・感想・評価

すばらしき世界(2021年製作の映画)
4.6
生きづらい世の中に順応する努力を無垢なる市民が踏みにじる。

集団の正義を振りかざして個人の正義に不寛容なすばらしき世界。

みんな何かしらの生きづらさ感じていて、秩序や商業が認めないマイノリティがそのはけ口になる。
不幸が不幸を生む。
下がその下をイジめる。
傍観者が被害者を生む。


一度はみ出した者を受け入れない社会に順応しようともがく姿に、高血圧はとても象徴的だった。

本人にはどうしようもない暴力衝動をすべて個人のせいにできるのか。ハンディキャップを持つ人間と異なるのか。歪な社会がそうしたのではないか。

2021-90
足らんティーノ

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