困っている人を助ける。
理不尽なことに腹を立てる。
人として必要な、優しい心はあるのに、
悪に対して抑制できない。やりすぎてしまう男。
正義感を違う方向に使ってしまっている感じ。
なんともやりきれない。
出所しても周りには怖がられ、
悪を力でねじ伏せる妄想が止まらず、
仕事も日常もうまくいかない。
支援員は男に対して理解があり、
仕事だから、ではなく1人の人間として支えてあげたいと奮闘する。
出所したら終わりじゃない。
そこから更生していくまでが、
外の世界に馴染むことがどれだけ大変か思い知らされた。
怖がって距離を置きたくなる気持ちも、改心して社会の役に立ちたいと思う気持ちも
両方分かってしまうから余計苦しくなる。
題名の「すばらしき世界」
どうやっても受け入れてくれない人間ばかり
汚いいじめや犯罪にまみれた世の中。
私には皮肉のように感じた。