下町の片隅で暮らす短気ですぐカッとなる三上は、強面の見た目に反して、優しくて真っ直ぐすぎる性格の男。しかし彼は、人生の大半を刑務所で暮らした元殺人犯だった--。一度社会のレールを外れるも何とか再生したいと悪戦苦闘する三上に、若手テレビマンがすり寄り、ネタにしようと目論むが...。三上の過去と今を追ううちに、逆に思いもよらないものを目撃していく--。
【感想】
出所した後、優しい人たちに囲まれて良かった。周りの人たちとタイミングが悪く、もう後がないと思ったり、カタギになってからも辛い場面に遭遇したが、その悪人に見える相手たちにも背負っている人生があるのだろう。
生い立ちで受けた傷を背負うのは本当に辛いことだ。それでもみんな生きていかなければならない。
台本、音楽、カメラワーク、俳優陣と寸分の隙もない作品だったが、スコア−0.2はあまりにも辛く美しい現実に目が眩んだからだ。
今更だが仲野太賀のこれからの益々の活躍に期待したい。