このレビューはネタバレを含みます
全体的にグロいし汚いけど、そこが良い。
絶対にありえないけれど、概念としてはすごいリアルな、ゾッとさせる設定の建造物。
最後、勝手に託されて台に残された子は可哀想だな。
最早、妄想に近い想像だけど、きっとあの子が上にたどり着いたとしても、このシステムは終わらないし、またランダムに層に戻されておしまいだろうな。
そんでまた誰かが似たようなことを繰り返す。
差別とか貧困問題とか、誰かが死ぬ覚悟で立ち向かっても、結局撃ち殺されたらおしまい。
搾取される側に変える力はないし、外からは何が行われているか知りようがない。
階層は違えど同じ立場の人間ですらほとんど対話することができず、暴力で解決。
子どもが上がっていく、希望のある終わり方に見えたけど、絶望しか感じなかった。
でもそれがこの映画なんだ、と自分の中で完結した。
結末や意図を自分で想像できる、いい映画だと思う。全然ズレているかもしれないけど、それはそれでいいでしょ。