下の層の人間は上の層の食べ残しを食べるのみ…と、どストレートに社会の縮図が描かれているが、この表現が、生々しくてハードで気持ち悪い。
下の人間の声は上には届かない。争いも下層の人間同士で起こりがち。生き残るためには人間を殺し、食う事も嫌がっている場合ではない。
終盤、このシステムに革命を起こすくだりが非常に緊張感があって引き込まれた。その暴力は正義にもテロにも見える。
結局、このシステムを作った管理者をなんとかしなきゃいかんと思うのだが、もし管理者=神なのだとすると、メッセージを届けることなんてできるのだろうか。
長編映画としては、もう少し納得感のある結末（結論）を欲しがってしまうなぁ。
