ひろくん

衝動殺人 息子よのひろくんのレビュー・感想・評価

衝動殺人 息子よ(1979年製作の映画)
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画面に「衝動殺人」!と出て次にデカデカと「息子よ」!と出るのでなぜか「俺か?!」と思ってドキッとしてしまったが、いざ始まってみるとそんなふざけている余裕のない内容だった。
通り魔によってザ親孝行息子を殺された老夫婦が最初は単純な復讐のつもりでいたが被害者側に落ち度のない殺人にあった同じ境遇の遺族たちに出会っていくことで現実を目の当たりにし殺され損の人達を救済するため滅私奉公、被害者の会を設立し、被害者救済のための法律制定に邁進していくお話。
できすぎた実話のように淡々と描かれるのだが、本当にできすぎた実話だそうで、しかし、これができすぎた実話だとしたら自分の不甲斐なさがやりきれない。自分だったら老体に鞭打ってまで、目が見えなくなっても、あんなことが続けられるとは思えない。辛い現実から目を背けてしまうだろう。
実際この映画きっかけで法律制定への動きが一歩前進したらしいので、この映画の大きなエネルギーをぜひ見て感じてほしい。
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