弥生、三月-君を愛した３０年-のmanabiのレビュー・感想・評価

今か今かと桜が咲くのを期待しては
叶わずに過ごした30年。
2人でやっと見上げた桜は
強く凛として、暖かかった。

物語のページを捲ると
次の3月が訪れるのは
どこかアルバム巡りながら
過去を懐かしんでいる感覚にもなった。

そして大人になって
年を重ねていくことが
幸せで決して当たり前じゃないって
教えてくれる。

もうすぐ暖かい日が来るのを信じて待つ3月。寒くて凍えそうな日々も、さくらが咲く春が必ずくる事をどこかでわかっているから、人は生きていけるのだ。きっと。