natalie

弥生、三月-君を愛した30年-のnatalieのレビュー・感想・評価

3.9
仲良し3人組の弥生、太郎、桜。
正義感溢れる弥生、おちゃらけているけど心優しい太郎、2人に助けられているようで2人を見守っている桜。
高校生から大人になっていく30年間の「3月」を彼らがどう生きるか、日めくりカレンダーのように話が進んでいく。
弥生と太郎のすれ違っていく人生を、ゆっくりと高校生の桜が繋いでいく。

最後の桜からのメッセージが泣ける。
大人になると、時に自分の意志とは無関係なところで、人生が進んでいく。
高校生のとき、想像していた大人の姿はどんなだっただろう。純粋に前だけを見ていた頃とは違って、人生は挫折、しがらみ、過ち、天災、色々なものに翻弄されていく。
でも、その中でも、年老いていけることの有り難さを桜がそっと教えてくれる。

弥生の教室のシーンや、太郎の子供にサッカーボールを蹴らせるシーン、弥生と太郎が音楽で振り返るシーン、そして最後のシーン等、ファンタジーな展開が多く盛り込まれている気はしたけど、それはそれで面白かった。
natalie

natalie