たけ

花束みたいな恋をしたのたけのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.7
王子様でもお姫様でも特別でもなんでもない2人の人間の、船が沈むでも世界が終わるでもない普通の出会いから別れを描いただけの映画のために、コロナ禍にもかかわらずあれだけの人が映画館に来ていたということだけで、「愛」がどれほど尊いものか証明している。

きっと誰もが主人公に自分を重ねて、相方に最愛の人を重ねるだろう。自分がどれだけ小さい人間で、相手がどれだけ寛大な人間か感じるだろう。(菅田のイラッと顔にそっくりだねと連れに言われて凄い反省した)(喧嘩をしても優しく受け流す有村に連れがそっくりで凄い反省した)

僕はもう「花束みたいな恋」はしたくない。もらった時は嬉しくて、でも家に帰って飾ってみると手入れが煩わしく感じてしまう時もあって、どれだけ頑張っても最後には枯れてしまう。そんな「花束みたいな恋」は二度としたくない。「現状維持」。麦の言った目標がどれだけ難しいことか。変わらないモノはこの世に存在しないと言うけれど、それでもずっと変わらず1人の人を愛し続けたい。結婚とはそういうもの。きっと。

5年後にまた同じ人とこの映画を観れますように。
たけ

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