Slampede

花束みたいな恋をしたのSlampedeのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.8
作中で使われる作品群が微妙に自分の趣味とズレるな、と思っていたら作品自体も好みのツボを外された気がした。

ある一組の男女が出会い、お互いを好きになり、成長していくうえですれ違っていき、最後には別れてしまう。その過程をとても丁寧に描いていた。

出会いのシーンにあるような、二人の趣味趣向、価値観が一致したときの、高揚感は恋愛あるあるだ。画の明るさや小物を使って二人の気持ちの推移を表現するのはとても好きな演出で、印象的だった。二人の心の内を説明してくれる演出も、小説的な表現を映画でやる面白さはあった。そういう細かい描写があるからこそ、終盤のファミレスのシーンは5年間の重みを感じさせてくれる感動的なシーンになったんだろう。思いが募りすぎて言葉にならない菅田将暉の演技にはとても心を打たれたし、そういう時に冷静になる女性のリアルさを有村架純は見事に演じていた。素晴らしかった。(そして清原果耶の可憐さが爆発していた。)

しかし、一方でそれらの表現はちょっと説明過多だとも感じた。要はちょっとクドイ。もう少し行間を読ませるタイプの描写の方が個人的には好みかな。あと、ショーシャンクの空好きでもいーじゃん!とも思った笑

結局は二人はそれぞれ違う道を選択したけど、あのまま結婚してもうまくいったと思うけどな、そこが悲しかった。
Slampede

Slampede