Yuri

花束みたいな恋をしたのYuriのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.2
別れも含めて相手に感謝出来る恋愛というのは、とても貴重なことだと思う。テレビドラマで名脚本家と言われていても映画だと目も当てられないことになる方もいますが、坂元裕二さんは大丈夫でした。二人の恋愛の機微を追体験しているかのように一緒にドキドキしたり辛くて泣けてきたりするのは流石。良いことも悪いことも含めて普遍的な恋愛の醍醐味が二時間にギュギュッと詰まっている良作です(*^¬^*) 坂元作品に出てくるのは皆、面倒臭いなと思われてしまいがちなキャラクターが多いけれど、それらの台詞は、実は皆思っているけど口に出すか出さないかの違いなだけで、でもその小さな差が重要だったりして、共感を得ているのだと思います。恋愛あるあるもふんだんだし。麦と絹のように長い年月、誰かと付き合って別れた経験がないので、年月分はわからない部分がありますが、別れるということは、その人と会える未来や伝えたいことを共有出来る可能性がほぼゼロになってしまう悲しさだと思います。逆に言えば、伝えたいと思うことがなくなってしまえば、恋愛という括りで一緒にいる意味はなくなってしまう。勿論、余裕は必要なのだけど、そういう気持ちは枯渇してしまうものだろうか?と思いながら観ていました。空気みたいな存在になった相手にアンテナを張り続けることは難しい。けれど、それを永く続けるための努力のヒントが詰まった恋愛・結婚のバイブルみたいな作品。あと、菅田くんは恋愛モノをあまりやらないけど、ラブシーンでのギアチェンジが素晴らしいので(「二重生活」とか)、もっと恋愛作品を観たいです。有村架純さんは一番好きな女優さんなので、本作は彼女の良さが堪能できて◎(*^¬^*) 菅田くんに引けをとらないくらい歌声も可愛い。オダギリジョーはあの立ち位置は彼以外いないものだろうか?とそろそろ苦笑いでした(^_^;)
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