柔

花束みたいな恋をしたの柔のレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.7
イヤホン云々の話で始まる。
RとLで流れている音が違うと、二人が同じセリフを交互にナレーションする。別れた後の二人がばったり出会うところから始まる。
どう出会うのかなと思ったら出会いは終電後の居酒屋。
ミイラ展に心踊らせてカラオケみたいなカラオケ屋に行きたい有村架純と、絵を描く人、ガスタンクにハマった菅田将暉。
イヤホンのコードが懐かしい存在になりつつあるのがしんどい。とにもかくにもワイヤレス時代。
初対面で趣味合いすぎ、ちなみにちっとも分からなくて悔しかった。本見せ合いっこするの、やりたい。あと白スニーカーが同じって描写は過剰だった。観る側を信用してくれ。
雨は突然降って違和感あるけど、それでもやっぱり必要なんだよね、雨は良い。
色々本とか漫画とか出てきてフェティッシュ
冒頭のトーストのシーンで出てきた「あったかいんだから」とか、そのアイコンはその時代日本に生きて今観るからわかるリアルさがある。
圧迫面接受けてて、やりたいことはやらなくていいの麦が、あとあと甘ったれてるって言う側に回ってしまうのは対照的。
しらす丼、「勝手に居なくならないでよ」は結構フラグ。有村架純って、いそうでいない可愛い子。共感させられ、そして焦らされる。好き。
お仕事云々の話はリアルだよね就活はしんどい
そして「何者」とキャストが被ってるんだと気づいた。泣いてるとき、ビーチサンダルで駆けつけて抱きしめてくれる人はまぁまぁ欲しい。てかそれは男とか女とか関係ない。菅田将暉の鼻、反ったカーブを描いて少し尖る。好き。
いつからか仕事が忙しくて絵を描かなくなる麦くん。コンテンツって生産にもだけど、消費にもパワーがいる。カルチャーって余裕で、豊かさなんだよね。前半の大学生二人は映画とかにお金使える感じも服装も結構お金に余裕あるように、ありすぎるように見えた。この頃から麦が急速に老ける。
親が社会はお風呂って言ってたけど、そのお風呂で死んだDVクラゲ写真家の先輩。
別れようってのは一緒に居てもかさぶたみたいに着いて回るんだって、友達がそこに共感してた。
イベント会社って怪しいよね。
何〜ラ飲む?、使ってください
酔った勢いでオダギリジョー社長に膝枕する。彼氏が女として愛してくれないから、欲求不満だったのかな
絹はオダギリジョーと寝たのかな?そういえばラーメンブログ書いてたね。女の子誘うのにラーメンはどうなのか?ラーメンの口でえっちしたくないが。なんとなく、セックスの後って何故か水。お茶飲んでる人見たことない。なんで。
最後、観覧車乗って全く同じだと思ってたのにLRの差に気づく。
別れたくない、からのプロポーズ、なんて必死な。でも好きじゃなくてもやってけるのだ、結婚ってのはそういう約束だから
麦は老けて、彼女はまだ若い気がした。
泣いてる絹を最後に抱きしめる菅田将暉の手が優しくて。脇の下から回すしかない男女の体格差は罪。
2020年、マスクしてなくて、嬉しかった。
オダギリジョーが今彼で出てきたらどうしようかと思ったがそんなことはなくてよかった。
泣きはしなかったけど、ここまで書くことがあったからいい映画なんだと思う。演出は若干過剰だけど。恋愛はもちろん恋愛じゃなくても私はこんな誰かと濃く混じり合った記憶が、この一年ほどない。
柔