このレビューはネタバレを含みます
長年付き合うのってこんなに綺麗ではないし、こんなに趣味が合うのも不自然に感じた。音楽も文学も天竺鼠も、、そんなに被るかね？みたいな、映画だよって言われそうな疑問を持ってしまう。
いま「エモい」とか流行ってるような趣味を2人とも好きだったから、これが流行り云々じゃなくて単純な趣味と思えたらすごい素敵なんだけど、、インスタに溢れかえってる人々という印象も少々。結局素敵なんだけどさ。
麦くんのセンスに惹かれる気持ち、わかる。その人の考え方や言葉選びや持ち合わせたセンスって、誰も奪えなくて誰も与えられないからすっごく素敵に思えてしまう…！
麦くんが絵を描かなくなって、仕事の合間は頭を使うことは何もできなくなって、責任持って働くことが美徳だからそうじゃない人を許せなくなっていくの、誰かをそのまま役にしたみたいなリアルな現象。そうなりたくなかったはずなのに、なっていってしまうんだよな。自分が一番わかってるけど、なってしまうんだよな…
絹ちゃんのやりたいことしかしたくないの気持ちも超わかるけど、ただ生きるだけでお金かかるから麦くんの正しさもわかる。
ファミレスも、あんなに過去の自分達そのまんまみたいなカップル座るか？とか冷めた自分もいたけど、苦しかった。結婚すれば良いっていうの無理矢理な感じではあったけど、理解できなくない。ずっと若いままじゃいられないし、ずっとときめく恋もないかもしれないし。じゃあ長年付き合ってる人たちはみんなどうしてるんだろ。結婚した後はどうしてるんだろ。自分自身に置き換えたら、このままでいいのか、好きってなんだろう、もしかしたらとてつもなく惹かれる人にあってないだけかも、と。
カップルでこの映画見ない方が良いって聞いて気になってみたけど、ほんとにそうだと思う。で、自分の気持ちぐちゃぐちゃになる、でも、これを見たパートナーは何を思うかすごく聞きたいから、見るよう勧める。
