かたくり

花束みたいな恋をしたのかたくりのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.0
『劇場』以来のスニーカーが同じ系映画


坂元裕二がSNSで見つけた女性を監視して絹のモデルにしたってpop lifeで言われてたから観たかった作品。
坂元裕二のこの変態的なエピソード聞いたら観なきゃ…ってなるよね。
大衆をモデルにしたからこそ、この等身大の恋愛を描けていた。

東京湾にトラックを突っ込ませた男の言い分、「誰でもやれる仕事」「自分は労働者ではない」は凄く納得した。
労働者である前に我々は人間であって。
男女である前に我々は人間同士であって。
職業という肩書きだったり、偉いか偉くないかだったり、男か女か以前に、人間同士!!フィールドを別にして考えてばかりじゃ良くないこともあるはずだよ?!

絹の転職の時に、あまり将来像を具体的にしないっていうスタイルだったり、向かないことは辞める、好きなことに関わる仕事をする、仕事を遊びとする(これはちょっと誇張しすぎだけど)気持ち共感した。因みにホワイトデニムも共感した。

行き当たりばったりの人生って悪くないんだよ。仕事に責任感じてもいいけど、感じなくてもいいんだよ。好きなことに熱中するあなたと働くあなたは別ではなく、同じあなたなんだよ。(ここ、『大豆田とわ子と三人の元夫』)
と、麦擁護派の人に言いたい。


一人の孤独より二人の孤独の方が辛い、ってイケてる男オダギリジョーのイケてる言葉、私はまだ経験してないけど伝わってきて泣いた。

あと、別れ話のとき、本人たちは言葉なしでずっと泣いてるの、グッときた。多分同じこと考えてるじゃん。そしてそれを観ていた私達も分かって泣いた、よね?
そんなシビれる大胆?なカット◎

ジャンケンがとても良かった。社会の一員になった麦はジャンケンのルールをしっかり理解しており、パーで勝つ…。🐱

『クロノスタシス』を“時計みたら自分の誕生日の時刻だったとき”