Koba

花束みたいな恋をしたのKobaのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.0
直近1ヶ月でこの映画の話をしてきた方に2人遭遇した。
観ることを避けていた作品だったけれども、きっと何かの縁だと思い、観ることにした。
共通の趣味を持つ男女が付き合ってから別れるまでの話というのはよくある題材なので特にこれといって感想はなんともないんだけど、サブカルを嗜好するカップルというのがとても観るのが辛かった。

劇中の2人の趣味への嗜好の仕方というか消費させる方向が、小説や漫画や音楽や舞台、映画などの作品そのものというよりも「そういったものが好きな私たち」みたいなベクトルに見えてしまい、肥大化した互いの自己愛をこすり合わせている様子を見せられている感覚になってしまった。
それがたまらなく辛かった。
公開当初観る事を避けていた理由は、こういう描写が絶対にあるという無根拠な確信があったからだ。

ただ、嫌悪感を抱いているのは昔の自分もそのような消費をしてしまっていたいう自覚が大いにあるからで、まさにこれは自己嫌悪だった。

というところまで書いていて、思ったのだけれど、20代前半なんてそんなもんじゃね?
そう思った自分はもう20代前半というゾーンの外側から世界を見る存在になってしまったのだなと思ってしまった。すべての道は老害へ続く。


と、さらに書いて思ったけど、今も20代前半みたいな消費の仕方してない自分?


有村架純が歌うクロノスタシスは最高ですね。ふふふ。
Koba

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