私は絹ちゃんの思考派の人間だけど、麦くんの気持ちも分からなくはない。
クリエイターである彼が先に現実の厳しさを知り、仕事とプライベートは隔てて彼女との豊かな暮らしを夢見て仕事を頑張るものの、結局一番大切にすべき彼女とのプライベートの時間も、自分の趣味もなくなってしまう。
文学が好きだった彼の本棚が自己啓発本ばかりになっていったら、映画鑑賞が好きだったはずなのに映画館で隣でつまらなそうな顔をしているのを見てしまったら、これ以上一緒にいるのしんどいなって思っちゃうな。
何かを手に入れたければ、他に犠牲が出てもいいと思っている彼と、まずは自分が幸せに生きて、経済的に豊かでなくても、互いの心が豊かであり続けることに重きを置く彼女。
きっと初めから2人は同じ価値観ではなくて、最初から最後まですれ違っていたんだろうな、恋は盲目ですね。
