ずっと天邪鬼を発動して観ていなかったのだが、やっと気分が合って。
「伏線回収」と大多数が経験していると思われることからくる「共感」によってこれほどまでに評価されているんだと思う。それ自体は確かに肯けるし、その戦略は成功しているのだけれど、あまりにわざとらし過ぎて、私は、この映画大好き！！とまではならなかった。
超絶運命的な出会いのところは、明らかに作り話感があってそこは逆に楽しんだ。反対に、なんでフリーター2人でこの家住めるんだ、とか、いや最後らへん急に仕事しなくなったな、とかが気になってしまった。リアリティか、フィクションか、どちらかに全振りして欲しかったのかもしれない。
とはいいつつ、作戦通り共感はある程度した。まず、麦が段々と自分も知らないうちに社会の歯車になっていくところが、これからその歳になろうとしている自分には苦しかった。
それから、恋愛に関しては、学生のひまな時期に四六時中恋人と生活してたら、そら社会人になったらギャップに耐えられんわというところを自戒。きちんと調整しないといかん。
自らを戒めるためにはたまに観ても良さそう。絶対そんな使い方する映画ではないが、それだけ良く言えば普遍的、悪く言えば平凡だった。
