年代や性別、置かれた環境や、してきた経験によってこの映画の見方が変わるんだろうな、というのが第一印象。
二人が初めて出逢って距離を縮めるトキメキも、絆を深める過程も、自分自身のキャリアや生き方に悩む時間、お互いをよくわかってる安心感、すれ違い始める時期、もどかしさや悲しみや怒りなどが一周まわった後の"好きだけど、どうでもいいや"な二人の感情が見事に演じられていて、この二人だからこそこの作品になったんだろうなと思った。
人の気持ちは、悲しいけど変わってしまう。本人も意識するところではないとこ、で変わってしまうこともある。他者が介入しないところで、どうしようもなく変化してしまうのが人の気持ちで、それをお互いどう足掻こうが変えることはできなくて。
でも、大切なのは変わらないから、その大切な人との大切な時間を、未来を、どうするのか。どう生きるのか。どう生きるのが正解か、ではなくて、二人の正解をみつける旅をみているような時間だった。
二人がまた時を経て気持ちが変わった時、もしかしたら巡り合う瞬間がまたくるのかも？そしたらまた、正解が変わってくるのかも？
と思わせてくれるシーンがあり、私はとても救われたし、恋っていいなと思った。
恋と愛をうまく書き分けているすてきなお話でした。
