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花束みたいな恋をしたのitoのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
5.0
たまーに見たくなる作品。大好き。花束って色んな色のお花がひとつにまとめられてて、それが2人にとってのカラフルな思い出で、でも枯れちゃったら元に戻ることはなくてそれっきり。

麦くんと絹ちゃんの間に誰かが割って入って2人の生活を妨害してこない、そんな2人だけの日常がとても好き。出会って好きという気持ちをお互いに持って、愛し合って喧嘩もして、最後は別れる、そんな〝2人の生活〟を覗き見できる日記みたいな映画。

出会った頃はドキドキして何をするにも楽しくて、二人でずっと一緒にいる未来が当たり前のように見えてて、でもそんな上手くいくはずもなくて。やっぱりどこかで気持ちがずれちゃうんだなぁって知りました。ずっと同じベクトルで向き合える訳じゃなくて、絹ちゃんの思いに麦くんの思いが釣り合わなくなってどんどんこじれていってそれが重なると好きじゃなくなるんだね…

2時間の中で世界のどこかにはいるかもしれない1組のカップルの始まりから終わりを外側から見れる映画だなぁって思います。確実に自分はこの世界に居ないって思えます、何故か。切ないけど人それぞれ正解があるはずだからこのラストも2人にとっての正解だったんだと思いました。楽しかったことだけ心に留めて次の道を歩いてる、上手く言えないけどなんだか人間を感じました。
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