Fumi

花束みたいな恋をしたのFumiのネタバレレビュー・内容・結末

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

良いシーンはたくさんあるし理解もできるし主演2人も好きだけれど、共感が全くできない。

なんでそんなに無遠慮に感情をぶつけるの?一緒に生活する相手こそ最も配慮しあうべき相手だと思うのだけれど。
麦は、金銭、時間、精神、体力の余裕がなくなって相手への配慮ができなくなってしまった。そして、絹も麦も、それを乗りこえて相手の存在を愛するようになるには精神的に未熟だったんだろうな。
特に絹は相手を見ようとせず過去ばかり見るのがつらい。

確かに恋愛が盛り上がっている時は楽しいけれど、その後、相手の存在を愛せるようになった時の充実感とか幸福感の方が満たされると思う。
だから、互いの関係や考えが変わらないことを求めたり、過去の相手ばかり見ようとしたりするのには共感ができなかった。
互いに楽しく恋愛するだけならそれでも良いけど、生活を一緒にする相手としては違うよなぁ。2人はこの経験を通してそういうことを知ったのか。

最後に別れたのは良かった。結婚したら麦はまた余裕がなくなり絹のことを考えられなくなって、それに耐えられなくなった絹から離婚を切り出すか、絹が不倫するか、になるんじゃないかな。

特に麦が、まるで結婚と子どもを自分の幸せへの道具のように扱うのが見ていて辛かった。あんな風に提案された絹はどう思うか全く考えていないし、産む側の絹の大変さも全く考えていない。行き当たりばったりで感情的で提案に現実味が全くない。まったく相手のことを考えていないどこまでも自分勝手な提案。しかも絹のため、2人のためだと麦が信じ込んでいるところがまたタチが悪い。本当は逃げているだけなのに。これは絹も辛い。
本当に別れて良かった。
Fumi

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