バッド・エデュケーションのragaのレビュー・感想・評価

富裕生活を勝ち取る将来のための教育は果たして人を幸せにするのか、教育者が拝金主義に溺れるのは罪なのか、金銭によって人々が奔走する愚かさを描いていく。騙す側と騙される側、追及する側と隠蔽する側、優劣を競い合う市井の人々が割りに合わないと不平等だと糾弾する矛盾を突いてくる。陰と陽、このバランスが大切であり、上昇志向へと導く教育には失敗や過ちに対する処方を看過する。だから隠蔽するのか、エリートと呼ばれる日本の官僚、そして愚かな為政者たちは。