ShinMakita

すべてが変わった日のShinMakitaのレビュー・感想・評価

すべてが変わった日(2020年製作の映画)
2.1
モンタナ州の牧場で暮らすブラックリッジ家…家長ジョージは引退した元保安官で、その妻マーガレットはかつて馬の調教師だったが、今は家事を取り仕切っている。ひとり息子のジェームズがローナという美人と結婚し、赤ん坊を生んだばかりだからだ。赤ん坊はジミーという男の子。ジョージとマーガレットは息子夫婦と初孫を深く愛していたが、ある日、ジェームズが落馬事故で死亡するという悲劇に見舞われる。

数年後。ローナは再婚し、幼いジミーを連れて家を出ていった。再婚相手はドニーという男で、牧場からそう遠くないアパートで3人で暮らすことになったのだ。義理とはいえ娘として接していたローナと、孫のジミーの幸せを祈るマーガレットだが、あるとき、スーパーでの買い物帰りに路上でドニーがDVを振るっているのを目撃してしまう。2人を心配し、後日アパートを訪ねてみるが、夜逃げ同然にドニーがローナとジミーを連れて実家に帰ったと隣人に聞かされる。ドニーの実家はノースダコタにある小さな町だ。ローナとジミーに会うため、マーガレットとジョージは長距離ドライブ行を決意。その旅の果てにドニーの生家…ウィーボーイ家にたどり着き、ドニーの叔父や兄弟、そして実母ブランチと対面するのだが……


「すべてが変わった日」


以下、ネタバレが変わった日。


➖➖➖

時代設定が1960年代初頭ながらも、これはまごう事なき「西部劇」。自然の中で暮らす老夫婦が、法に頼ることができない中で自ら決着を付けにいく話ですから。馬・旅・先住民というお膳立てが仮に無くても、スピリットがもう西部劇なんです。田舎ノワールものとしてもカテゴライズできるけど、やはりオールド映画ファン向けと言えるんじゃないかな。

ケビン・コスナーとダイアン・レインの夫婦役といえば「マン・オブ・スティール」で既視感なんだけど、コスナーはより寡黙で熱く、レインはよりチャーミングで芯が通ってる役柄でした。その演技だけでも観る価値あり。安楽死する馬の耳元で囁くというエピソードが生きるラスト、泣けたなぁ…


熟年カップルのデートムービーとしては史上最強の一本。オススメです。
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