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ナイン・デイズのakinaのレビュー・感想・評価

ナイン・デイズ(2020年製作の映画)
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1人の人間が亡くなったことで空いた枠に入る魂を選ぶ面接官ウィルと、候補者5人。選別するのは9日間。
5人の選定をしながら、その空いた枠というのが、かつてウィルが選定し生まれたアマンダという女性の自殺によるものだったことで、自身の存在意義を問うようになる、、、というもの。

候補者の1人エマによって、同じものを見ていても、そこに"何を見るか"によって、どの瞬間も幸せに満ちたかけがえのないもので、それらを見つけ積み重ねることができれば、どれほど素晴らしいことか、
というのが、美しく清々しいラストシーンに満ち溢れていた。

選ばれなかった"魂"である人たちが、消える前に最高だと思える瞬間を再現して体験させてあげるシーンが、とんでもなく美しくて感動的で切なかった。

どのシーンも、映像の色彩も綺麗だし、静かな語りも音楽も、とても美しかった。


ちなみに。
"アトランタ"の Zazie Beetzや、"シンプル・シモン"以来好きなBill Skarsgard、"ドクター・ストレンジ"にも登場するBenedict Wongなど、存在感ある出演者たちもいて、それだけでも見応えがあったのと

エンドロールを見ていて、制作総指揮にSpike Jonzeの名前を見つけて、なんとなくこのファンタジー感が気に入ったことに納得
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