クマヒロ

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド/エクステンデッド・カットのクマヒロのレビュー・感想・評価

5.0
観れば観るほど好きになる作品。
上映中ずっとにやけてしまった、多幸感とふとしたときに感じる喪失感。

2回目の鑑賞。本当に有意義な3時間、まだまだ続いてほしいとすら思える。

改めて鑑賞すると、全シーンにキャラクターへの愛が込められており、一つ一つが手堅く丁寧に作り込まれていることがよりわかった。
どのシーンも心が動かされるし、ふと思い出してしまう。

リックとクリフのキャラクターの解釈がいくらでも考えられる点は物語を分厚くし、シャロンの圧倒的美しさと無邪気さは物語を明るく、でも後の運命を考えるとある意味全て影を落としているように見える。

ラストの俯瞰のショット、この世界ではシャロンは生きているし、リックも、スターの世界へまた迎え入れられる。
そこで、タイトルonce upon a time in Hollywoodはもう正直完璧すぎる。
2回目なのに泣きそうになった。

クリフが途中退場してしまったのは悔やまれるが、ブルースリーのシーンや、暴力に薬物など、ハリウッドに生き残れない示唆も十分にされている。
この部分に関してはまさにハリウッドの光と影を2人のキャラクターが担っていると言える。

増えた部分はおまけ部分。
作り込み方や裏設定まで完璧なことがわかるこの部分は一見の価値あり。

この作品はBlu-ray購入決定!!

自分は明日に向かって撃て!と過去タランティーノ作品のオマージュしかわからなかったが、もっともっとさまざまな映画をオマージュしているのだろう。

一年に一回はこの映画を見て映画を愛し、幸せな3時間を過ごしたい。
クマヒロ

クマヒロ