まるくる

カモン カモンのまるくるのレビュー・感想・評価

カモン カモン(2021年製作の映画)
4.7
悲しくてでもなくて、同情してでもなくて、喪失感でもなくて、辛いわけでもなく、なんでなんだろう泣けた。なんの涙か言葉では説明できないけど、おそらくあれは愛の温かさに思わず。はじめての感覚。
2人のなんとも言葉に表すことのできない葛藤が絶妙に出てて、どっちの気持ちも、うーーーーんわかる、そうだよね、そうなるよね、と言う感じ。
風変わりで、大人が思わず困っちゃうことを言うジェシーの心の底からの純粋な子どもっぽさが本当によかった。

親とは。子育てとは。と言う問題について私はこの映画見て考えていたけど、考えついたことは人を育てることは一見すると子どもをひとりの人間として生きていけるだけの知識をつけて大人に育てる。そういったイメージを一番に抱くが、違かった。人を育てると言うことは子どもだけじゃない、なんなら育てる側の大人が一番大きく成長するんだなって思った。
あとはやっぱりなんと言っても幼少期の両親から受ける愛。これだけは本当に生きていく上で衣食住と肩を並べるほど重要なこと。20年ちょっと生きてきて最も強く感じる。そんなことが頭に浮かんだ。

前日にジョーカーを見てから行ったから私の記憶にはアーサーホアキンがいたのに、え?誰?となるほどの別人さに度肝を抜かれたけど、それをさらに払拭してしまうほど超度肝を抜いてきたのがジェシー役ウディーノーマン。監督もホアキンも度肝を抜かれて大抜擢したらしいけど、本当にすごかった。あそこまでリアルで、なんとも言えないあの気持ちを表現できるなんて。引き込まれちゃった。

レビューを見た感じ賛否がけっこう別れてるけどわたしにはガッツリハマりました。素敵な作品をありがとう。題名も最高
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