令和の日本でトランスジェンダーを扱った物語を作ろうと思ったのがまずすごい。そして主人公を草彅剛が演じたというのもまた意味がある（当事者の俳優に演じてもらったほうがいい問題は置いておいて）
役者陣でいちばん良いなと思ったのは水川あさみだった。
話の展開がおもしろいので飽きずに2時間観られたし、何よりオーディションで勝ち抜いたいちかちゃん役の子のバレエはすごくリアルでよい。あくまでもトランスジェンダーの1ケースとして凪沙の物語があるという全体を分かった上でだが、あのラストの描写は変な誤解を与えかねないなとも思った。トランスジェンダーを扱う物語が圧倒的に少ない今、きちんとフィクションとして受け取られたのだろうかと少し不安になる。今後の映画界に期待。
