たくみ

男の優しさは全部下心なんですってのたくみのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

新宿シネマカリテで鑑賞(初の単館、、、!)。
ずっと単館の映画館で見てみたいと思っていたので、単館っぽい映画だったこの作品を鑑賞。

男運皆無の主人公の恋愛を中心にしたお話。
いろんな男のクズっぷりが凄くて個人的には楽しめた。

最初の男(黄色のトレーナーきてたからのび太くん)にはあっけなく捨てられたから、やるせなさを無気力に飛んでいく風船で表現していたのかなと思う。
2人の彼女を天秤にかけて、どちらかで幸せを掴めたら片方は切る潔さ。
モテる男はあんな事しても許されると思ってるんかな、、
みこが家なくて困る事とか気にせず自分だけ幸せになる。
「花束みたいな恋をした」の麦と絹ですら、もうちょっとお互いの事気にかけてたよな、、、麦と絹の別れ方はまだ幸せな方やったんかなと別の映画の事がよぎってしまった。

2人目(ほっそい銀杏BOYZ)は自分勝手さが気持ちわるかった。
あんな男ですら女の子をすぐに落とすことできるんかい。。。
しかも変な性癖を受け入れてくれる本命彼女もおるし、幸せ者なんだなと感じた。

3人目のおじいちゃん(ナハナハ言いそうやからナハナハ)はいろんな意味で果ててました。
映画終わった後のトークショーでも監督が仰っていたが、あれくらい気持ちだけで繋がっている方が逆に純愛なのかもなと僕も感じた。

4人目(簡易版成田凌)もまた身勝手というか彼女を忘れる為に次の相手としてみこを選んだくせに結局1人では何も出来ずクズのままみこを振り回してるだけ。
夕夏も終わりにする為にみこの体を借りたのに結局戻ってきて今まで通り2人に戻る。みこは結局1人なんだなとこのシーンで強く感じた。
夕夏役の方がミステリアスな感じやし演技も上手で引き込まれた。

5人目(オネエメイクアップアーティスト)こそいい人なのかと思ったら急展開。
そっちの監督でもあるんかいってツッコミたくなった。
このシーンのみこの表情が上手く読み取れなかった。
怒っているのか?
にしては体は許してるし特に抵抗もしてない。
虚無感を感じているならあんな怒りに満ちた表情になるのもおかしいし、、、
男に絶望しきったんかな、ここから最後のメリーゴーランドのシーンまで死んだように表情がなくなるし。

結局みこは常に2番目の女で翻弄されて元に戻る。
その象徴がメリーゴーランドであり、そのメリーゴーランドが取り壊される事でみこが2番目じゃない恋愛に進む事ができるようになることを表しているのだと思う。
タイトルが自分で言い切る形じゃなくて人から聞いた感じになっているのは、みこは男の優しさは下心からくるものじゃないと未だに信じているからなのだと思う。
真っ直ぐな優しさをぶつけてくれる1番目の恋人に出会って欲しいなと最後に感じました。
たくみ

たくみ