父殺しの嫌疑をかけられた女子大生を巡る群像劇です。
様々な人物が登場し、それぞれの抱えるトラウマを吐露しながら事件の真相に迫るサスペンス・・・一言でいえばこんな感じです。
特に素晴らしいのは、やはり「わかりやすさ」。
「ここで感動してください！」びょろろーんとピアノの伴奏が鳴り響く。
「ここ見どころでーす」カメラがぐーんとズーム。
「はい、これが事件のヒントでーす」と山のようにインサートされる回想シーン。
映画の画面を見なくても、音を聞いてるだけで十分伝わる分かりやすさなので、作業中のＢＧＭとして忙しい方にも最適。
トラウマをテーマにした作品とは言え、描写に深みもエグミも無いので子供でも安心して観られる構成なのも嬉しいですね。
毒にも薬にもなりませんが、真剣に映画が好きな人からすると時間を無駄に浪費するという事が難点でしょうか。
監督は傑作を撮らせれば右にも左にも比較するものが居ない「巨匠」堤幸彦大先生ですので、テレビドラマのように矮小化されたスケール感を存分に堪能できる作品です！！
