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由宇子の天秤のTsutomuZのレビュー・感想・評価

由宇子の天秤(2020年製作の映画)
3.4
ドキュメンタリータッチという映画であり「真実」かと問う自己言及が主題なら、ラスト あの父親が主人公にした行為の瞬間、カメラがそれを撮らないのは逃げではないか?

作品のリアリティ度が高ければ高いほど、登場人物の造形に僅かでも疑念が生じると、「そうはならんやろ」とツッコミしたくなる。
あまりにも見せすぎように感じた。 隠蔽がモチーフだから隠されたことを見せないといけないという構造的欠陥が気になる。

一方、事件を「空白」にして映画という「嘘」を利用した吉田監督はさすが老練のボクサーだ。
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