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由宇子の天秤のsumiccoのレビュー・感想・評価

由宇子の天秤(2020年製作の映画)
3.8
天秤に載っているもの、

両皿とも重すぎじゃない?(笑)


女子高生と
その担任の自殺を追いかける
フリーランスのドキュメンタリー監督
木下由宇子。

学校は担任の先生が悪いといい
担任の先生は
学校とメディアが悪いと遺書に残し
世間は
担任の先生の遺族も悪いといい。

最初は
局の方針と世論の顔色に
己の正義感と報道マン魂を
どう合わせていくのか
そこの葛藤がメインになるのかと思いましたが。

由宇子の事情がこれまた重いんですよ…


「自分だったらどうする?」と尋ねられたとき
真っ向から答えるのが
はばかられる選択でした。

Aを選べるだけの勇気は絶対にない。
かといって
Bと口に出せるほどの勇気もない。

「真実を言うのは今じゃないんだよなあ」
と呟いたら
15歳の息子から

「それ、待ってたらいつか来るの?
 いつでも真実を言うのは
 "今”でしかないんじゃないの?」

うーーーーーーーーん…

それに
そうだね、とも
違う、とも言い切れない
この半端モノの母を許して…(笑)


ずっとモヤモヤし続けます。
観終わったあともモヤモヤします。
でも
観なきゃよかったと思うような作品ではないかなあ。

いやどうかなあ…(笑)
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