ななも

由宇子の天秤のななものレビュー・感想・評価

由宇子の天秤(2020年製作の映画)
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最後まで音なし、なんてこった。
映像作品において音がかなり重要なパーツであることを常々思っていたから、この無音の2時間30分は自分にとっても大きな意味を持ったと思う。

正義とか悪とか“正しさ”とか、誰かのためとか、守るとか信じるとか、そういうことは全部自分の価値判断の基準に基づくもので、あくまで自分の天秤によるんだと思った。
だからここでは由宇子の天秤にそって、彼女の視点で常に物語が描かれている。

真実とは何かを追求していくとき、必ずしも、というか多くの場合において、自分が望んだ形ではないと思うし、だから自分にとっての“正しさ”とか天秤が揺らいでしまう。
他人事のように言うけど、「伝える」を仕事にしてる人は大変だなあと思ってしまったな。
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