moechang

アントマン&ワスプ:クアントマニアのmoechangのレビュー・感想・評価

3.8
表現の幅や世界観の幅が広がりに広がった結果が今回のものならば少し悲しい
MARVELコミックらしい混沌とした世界観になってきているのはそうなんですが、展開が早い。エンドゲームまでをゆっくりと着実に進めてきたのが嘘のような加速度で進み、振り切っていく感があります。
MCU全体の為にやるという意識が感じられて辛いものがあります。伏線を張るために映画を作るというのが凄いことではあるのですが、絶対観ると分かっているからという手法になりすぎている気がする。
露骨な橋渡し作品にするなら、もっとタイトルヒーローを大切にして欲しい。

もちろんやってることは凄いし、引き込まれるんですが、量子世界と言うだけでやってることはスターウォーズでしかない。
既存の枠を使うのがダメだという話ではなく、量子世界という未知を作る上で結局表現が宇宙になってしまっているという悲しさがあります。
MCUはどんな世界を作るのかなと思っていたら、これまでのガーディアンシリーズでもうやったレベルの世界観しか摂取できなかったのが残念です。

とはいえまた新たなフェーズに期待は高まります。ついて行った先にいいものはあると思うので、ぶつくさも言いながら財布は渡しています。
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