オーサムッなシュ

アントマン&ワスプ:クアントマニアのオーサムッなシュのレビュー・感想・評価

1.9
テンポが悪いうえに面白くなりそうになってきた所でそのまま終わってしまいました。序盤 量子世界に入ってから、早くカーン出ないかな?と思いながら見ていました。カーンのせいで自由を奪われた世界なのかな?と所々で匂わせがあるのですが、味方側のジャネットがその事を「今は話せないから!後で話す」と濁すので話は一向に進みません。序盤15〜20分はこの調子なのですっごくテンポが悪いです。中盤になってようやくカーンが出てきます。そしてここにきて今更ジャケットが「実は...カーンと..」と話し始めます。いや遅いよ!もうお前の説明いらん!と思いました。案の定カーンとジャネット両方から2重で説明シーンが挿入されているので、とても余計なシーンだなと感じました。どうやらカーンはジャネットにマルチバースの装置を壊された事で元の世界に帰れなくなってしまったそうです。カーンはその装置の部品をスコットに盗んで来いと頼みます。スコットは娘を人質に取られた為に仕方なく従い盗みに行きます。ここで僕は「なるほどそういうことか」と思いました。カーンと手を組んだスコットが、娘かユニバース全体の均衡どっちを選ぶか選択を迫られるのか...と思っていたのでしたが!!全然そんな事なくスコットの葛藤が描かれませんでした。一方その頃ワスプも全く葛藤が描かれていませんでした。この映画にワスプが必要だったとは思えませんでした。そしてカーンには"奪われた時間を取り戻したい"というポテンシャルしか感じない動機があるのにも関わらず、手口は結構しょうもなくて凄く浅い悪役に見えてしまいました。というか予告では、スコットもカーンと同じく失った時間を取り戻したいって言ってなかったっけ?全然内容違ったんですけど。
実際の内容は娘を物理的に人質に取られたスコットがカーンを信じてお宝を持っていったら娘を返してもらえず、戦いに発展していってしまうという内容でした。誰の葛藤もなく誰の精神的問題が解決して成長するわけでもなく、そんな状態でカーンに勝っても何も上がらないそんな作品でした。
僕が望んでいたのは、カーンと同じ問題を抱えたスコットが過ぎ去った時間と折り合いをつけて現在の娘を只ひたすらに守ろうとする話にしてほしかった。良心を持った男が自分の願いの為に他を犠牲にするかどうかの狭間に立つ物語が見たかったんだ!俺は