鈴木ピク

アントマン&ワスプ:クアントマニアの鈴木ピクのレビュー・感想・評価

2.0
アメコミという媒体を映像に置換する。その壮大な試みの末端、量子世界にまで漫画世界が広がっていますよという拡張端子としてのみ置かれた一作。
アントマンという題材ならやってもおかしくない内容で、敢えて志を持たず「MCU世界の一部」という役割を全うしようとしたのかも知れないが、皮肉にも『アントマン』一作目の面白さはMCUやアメコミの理屈とも切り離された「一本の映画」として在るものだったので、「一本の映画」であることを捨て「MCU世界の一部」という役割を全うしようとするにはアントマンというキャラは少し、いやかなり弱かった。
アントマンをアントマンたらしめていたものはジムやルイスとの関係性だったのだから。

モードックを残せただけも作られた価値はあるかも知れない。
鈴木ピク

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