能登の学校での暮らしが上手くいかなかった少女が沖縄のフリースクールへの転校を自ら選びとって、そこで感じる「肝(ちむ)ぐりさ」=他者の痛みを自身のそれとして共有するということを言語化していく「話」。
彼女の故郷で北陸中日新聞が連載記事とした彼女の文章を琉球テレビが放送化し、映画版へという作品。
見事に地方新聞社やTV局の思いが伝わる、それだから尚更私にはドキュメンタリーというより「話」として伝わってきました。既視感のある体験です。
ドキュメンタリーとしては、彼女の家族、とりわけ弟さんの話をもっと聞きたかったし、「TV」番組で伝えきれなかった「周縁」をこそ見たかったな、と。
「成長した菜の花さんはこんな感じでがんばってます」でTV的予定調和で「番組」を終わらせて欲しくはなかったなあ。