良心的な前向きな短編。
私も古い映画は大好きですが、主人公の若い男性が、あれほどデ・シーカに魅せられるというのにはちょっと説得力が…。
ムンクの『叫び』を実写化したとしか思えないおにいちゃんが演じる「なりすまし」聖職者のひと騒動。
一応、彼は傷害致死で少年院送致の身で仮退院時にひょんなことから神父の真似事を、という流れなので「罪」と>>続きを読む
半世紀前の風俗を今の世にただ置き換えたところでそこには嗤いしか生まれない。
心の底から退屈な映画だった。
渋川も二階堂も、こんな陳腐極まりない物語に付き合わされてひたすら可哀想。
無駄に俳優たちの出>>続きを読む
Filmarksのオンライン試写で拝見。
興行的にやむを得ないのでしょうがこちらの邦題では、みすみすお客さんを失ってしまうんじゃないかしら。それほどデビッド・カッパーフィールドの名前に訴求力がないの>>続きを読む
9日に京都Lumen galleryで、10日に大阪シネヌーヴォで、2日続けて二館で見せていただいた。
多分京大西部講堂だったと思う、三十数年前に16ミリ版を見たのは。それ以来の再会。
ボカノウ>>続きを読む
幽霊=自分の心の声との会話ということから最近見た『おらおらでひとりいぐも』『私をくいとめて』との繋がりを感じながら映画館へ。
見てみるとその二本より『ブルーアワーにぶっ飛ばす』との親和性を強く感じた>>続きを読む
伊藤雄之助のコント(まああまり出来は良くないが)だけが印象に残る。
こんな安易な映画ばっかり作ってると産業として立ち行かなくなりますよ、というケーススタディか。
『アイヌモシリ』は去年のマイベストテン日本映画8位。
年が明けて再映があって、併せてこちらも上映されたので。
製作時の2015年現在の話だから第二次リベリア内戦の後のあれやこれや、ということになるん>>続きを読む
ずうっと不穏と恐怖と不信に支配され続ける映画。
物語がスターリンの死を感涙とともに終わらせることで、その後のスターリン批判からハンガリー動乱への道程を改めて想起する建て付けになっている。
とは言え、>>続きを読む
本年初映画は京都みなみ会館。
大阪での「台湾巨匠傑作選2020」を悉く見逃していて。この映画は師匠筋からパンフレットまでいただき、是非とも見なきゃと。
この監督さんは87年『村と爆弾』92年『無言の>>続きを読む
今年最後の新作見物。
映画館通いとしては30日の年末恒例『ハッピーアワー』(京阪神三館上映のうち私はシネヌーヴォで)を残すのみとなりました。
前のめりになりすぎて、おもしろくはあるけれど多分そこまで>>続きを読む
映画を見始めてから改めて「そういえばカルロス・サウラの映画って見てないわ」と気づく。『カルメン』『フラメンコ』そして『フラメンコフラメンコ』。多分この3本しか見てない。
だから、よくわからなかった。>>続きを読む
ある程度覚悟はしていたのだが、あまりに平板凡庸な作りに半ば予想通り、半ば唖然。
「朝起きて歯を磨いて顔を洗ってご飯を食べてランドセルを背負って学校に行って云々…」とダラダラ出来事を追いかけてもただ単調>>続きを読む
私の学生時代は77年からの4年間。
ほぼ「民主カンプチア」=クメール・ルージュ=ポル・ポトの時代と被っている。
さて、私は学生時代に彼の国に何を思ったのか? 遡れば70年の大阪万博。当時中学一年生の私>>続きを読む
カサヴェテスの最初の長編映画とのこと。
黒人としてのルーツを持つ三人の兄妹。それぞれのキャリア、性格、そして何より「外見」の違いがとても大きく(でも「きょうだい」としてしっかり繋がり続けている)、そこ>>続きを読む
今回のカサヴェテス懐古上映(大阪十三)では、この作品がダントツのお気に入り。
巷間いわれるように演出には即興が多用されているのだろうが、(文字化されているのかどうかは別にして)脚本そのものは周到に組>>続きを読む
稼業としてやってることは裕次郎のそれと大差ないように思うのだが、ベン・ギャザラのストリップ小屋オーナーはどん詰まりの閉塞てんこ盛り。
必死に商売に精出してようやく返した借金は一晩でその何倍に生まれ変>>続きを読む
中年になっても人と人との関係崩壊にはやはり「性格の不一致」に留まらない「肌の触れ合いの有無」が大きな要素を占めるのね。
もちろん実際には「気持ち」と「身体」の他にも「お金」も「世間体」あるんだけれど。>>続きを読む
今関あきよしさんのFBから『カリーナの林檎』を教えていただき一昨日拝見した。
そこからこの記録映画へ。
それにしても…、と絶句してしまう。何という主体不在の無責任さだろう。
極めて人為的な核の事故に>>続きを読む
2004年に今関さんが海を渡ってベラルーシで、ほぼ孤立無援で作り上げたドラマ。
終盤湧き上がるようににして聞こえてくる大林宣彦さんの声に陶然とする。
今日明日YouTube限定公開の2020年再編集>>続きを読む
関西では少し前にアップリンク京都で懐古上映が企画されたカサヴェテス。あの組織で起こった出来事に未だに納得がいかず、浅井さんの映画館に行くことができないでいる私にとって、年末の十三第七芸術劇場とシアター>>続きを読む
監督さんは、この映画が実質長編デビューらしくて、そもそもは絵を描く人なんでしょうね。
演出的には随分と大向こうを狙ったあざとい工夫も多くて(終盤のドライブはいうに及ばず…)とても楽しめるんですが、そ>>続きを読む
『野生の呼び声』しか読んだことのないアメリカ人作家の小説が原作とのこと。「当たるを幸い」的に書き散らした人、という印象だったが、この「自伝的小説」の言う通りなら然もありなんという感じ。
一番興味深か>>続きを読む
大阪の上映館ではこの映画の興行に合わせて「日韓合作映画特集」という企画をやってて『福岡』『デッドエンドの思い出』『ひと夏のファンタジア』『でんげい』なんかも上映。
それらと比べると正直随分と見劣りする>>続きを読む
今年もたくさん素敵なドキュメンタリーを見てきたけれど、とりわけこの映画は出色。
震災後、学業を中断してボランティアとして大学院仲間の瀬尾夏美さんとともに現地で暮らした小森はるかさん。
彼女が切り取る>>続きを読む
シネヌーヴォ「日韓合作映画特集」
この企画上映のメイン作品『大観覧車』目当てで見に行って、結果的にこちらの映画に気持ちを持って行かれた。
監督のチャン・リュルは吉林省生まれの朝鮮族。そもそもが国家(>>続きを読む
Filmarksオンライン試写で拝見。
ゆったりと多幸感溢れる94歳のお婆ちゃんの小学校生活を見る側も一緒に味わう。
ドキュメンタリーという建て付けだが、同じ監督さんの『世界の果ての通学路』同様、当>>続きを読む
緩い感覚の異人譚。
お婆ちゃんのキャスティングは如何なものか、と思うけど、バス内の長回しはとても良い雰囲気でしたね。
ただ、あの小箱。事務所で使ってるいろんなゴム印を納めた古い木箱そっくりで。そこは>>続きを読む
なんか残酷なのは苦手やなあ、ということでひとまず原作だけ読んでお終いにしていたのですが。(小説には随分と失望させられました)
京都でギャラリーを運営する先輩は、この映画を至極気に入ったようで、周囲に消>>続きを読む
予告編を劇場で見て随分と期待して見物に行きました。
残念だったは二点。
①夫の描き方にはっきりした思い切りがない。いい人にもいい加減な人にもどうでもいい人にも見える=見せる演出。作家は逃げを打ったよ>>続きを読む
私が拝見しているいくつかのタイムラインではとにかく絶賛の嵐で、オールタイムベストにという方も何人も。
とにかく絵が綺麗ですね。「絵」ってスクリーンに映し出されるその「絵」ね。
それに対して「肖像画」>>続きを読む
にいやなおゆきさんが一人で手仕事で作りきったアニメーション。
絵と実写とおもちゃと写真のないまぜ感がとても心地よい。
30数分の作品。YouTubeで是非ともご覧あれ。
フライヤーを見た時から気になっていて是非とも劇場で、と思っていたらオンライン試写に声掛けいただき、勇んで見物。
とはいえ、いやあ…。ゾワっとした違和感だけが満載の映画でした。
ロシア、というかソ連か>>続きを読む
前後編ということで、まとめて見たけれど正編続編という括りでも良いかも。
前編だけ見て、はいお終いでも大丈夫。あえて4時間以上付き合うほどのことはないですよ。
それにしても内容が随分と薄い。長い時間拘>>続きを読む