繋ぎが不自然な所が少しあって、内容に関わらず演出も後半にかけて失速して行く感じ、類似展開の繰り返しとか微妙な所もあったけど、それもまた人生を別の角度からも表現しているようで、面白かった。
本作の内容が大方事実だったと仮定して、パーカーがエルヴィスを殺したとは思わない。彼から得たものももの凄くあった筈だし、偉大なアーティストには純粋で真っ直ぐな人物が多いが、世の慣わしとしてそれでは利用ないし搾取され続けてしまう事に矢っ張り人生の何処かで気が付かなければならないと思う。いつだって頭が回るヤツが純粋で才能がある人物を自らの道具にして来て、それで世界は回ってきている訳で⋯。歴史と良く似ている、共依存的。歴史といえば、エルヴィスの生きていた時代の米史を振り返りながら観ると更に興味深かった、今でも全然残っている黒人差別、この年代にあの歌を歌ってあれだけウケていたのか。エルヴィス系統の歌が好きで黒人差別をしている人物はめちゃくちゃ居るだろう、ルーツ何て考えた事も無いのかな。そうなった歴史を考えると切ないが、矢っ張り褐色人種の音楽センスは半端ないなといつも思う。
でも、彼を身近な場所で真っ直ぐの愛で支え続け正し続けてくれる人は居なかったのか、はたまたその存在に気が付けなかったのか、そういう人が存在する余地も無いほどあっという間に高みに登ってしまったのか、考えた。父親はかなり戦犯なのではないか（笑）
自分はマイケルジャクソンの大ファンだけれど、何方も凄く純粋な人で、狡猾さには欠け、周りに呑まれて薬漬けになってしまう末路は見ていて居た堪れない。マイケルジャクソンの最初の奥さんがエルヴィスの娘のリサマリープレスリーというのも何だか思う所が出て来てしまう。
何度か鳥肌が立った、いつ聞いても良い音楽。ムシャクシャしてるから、大音量で掛けて部屋で踊ろうと思った。
