明宏

tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!の明宏のレビュー・感想・評価

3.8
久しぶりに大音量でミュージカル映画を観れたのですごく楽しかった。
芸術家志望者が30歳を目前にアルバイトしながら大成することを夢見ている。
8年がけにSFミュージカル『superbia』を企画したら却下されて「もう無理じゃん〜〜」となってから「もっと身近なものを題材にしなさい」と言われて『tick,tick…BOOM!』をさらに社会問題を取り入れた『RENT』で不動のミュージカルを書き上げるという流れもすごい分かる。若者が意欲作を夢想して、頓挫して、地に足のついた物語に行き着くという流れ。
そんなことより、調べてみたらsuperbiaはロックコンサート版として一応上演されているらしい。ジョナサンは納得していなかったみたいだけど、そしたら誰にも出資されずに企画が頓挫したというのは嘘じゃんか!単純化した方が見る側は感情を整理しやすいでしょという態度!観客舐めんな!
最初に「これは本当のお話です」とか言ったり、エンドロールで実際のジョナサンの写真流したりするからこういう怒りが生まれるのである。フィクションが多分に含まれるならそう居直ってそう見せればいいのに。

面白かったところ
・恋人と喧嘩して抱き合った時指が鍵盤叩く動きをしてしまって、「てめえ今のこれ曲にしようとしたなッ💢」と怒られるシーン。
・ジョナサン(アンドリュー・ガーフィールド)とカレッサ(ヴァネッサ・ハジェンズ)が目をかっぴらいて人形みたいになって歌うシーン。

自分はミュージカル映画といえばハイスクールミュージカルなので、ハイスクールミュージカル以来のヴァネッサ・ハジェンズにテンション上がった。
全体的にフィクション映画として観れば面白い良い映画。
明宏

明宏