普通のミュージカル映画とは少し趣の異なる構成で、客席で舞台を観ているような臨場感を保ちながら、映画としての構成もしっかり作っていて、効果的につながっている。
この構成がとても生きており、クライマックスの感動も、この構成の成果である。
演者も素晴らしいので、良いミュージカル舞台を観た満足感と良い映画を観た満足感の両方を得られる、ある意味贅沢な映画だ。
感情の機微を繊細に描くストーリーも良い。
そして、なんといっても音楽だ。パフォーマンスも素晴らしい。
流れる川のように、ときには激しく、ときには優しく、淀みなく押し寄せてくる心揺さぶれる楽曲の数々。
その流れに身を委ねるのも心地良い。
ほぼベタ褒めだが、そういう映画である。
