ボナペティ男

ケルベロス 紅の狼のボナペティ男のネタバレレビュー・内容・結末

ケルベロス 紅の狼(2018年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

◆汚職政治が蔓延るブラジルでは、州知事“サンドロ・コレア”の汚職によって、十分な医療制度が行き渡っていなかった。
 ある日、特殊武装班<DAE>“ミゲル”は、重症の娘“アリス”を満足な処置を受けられないまま失ってしまう。悲しみに暮れていた中、州知事の排斥を求めるデモ隊と警察の衝突に巻き込まれる。そして、そこで拾ったガスマスクを着け顔を隠したミゲルは、州知事に私的制裁を与えることになる。
 それから、ミゲルはハッカー“ニナ”と知り合うと、警察や法では裁けない悪に対する制裁を加速させていく。

 娘が『リトル・ミス・サンシャイン』の頃のアビゲイル・ブレスリンみたいで非常に可愛らしい。パパがブチギレる気持ちもわかる。

 啓発者と呼ばれる、アンチ・ヒーロー? クライム・ファイター? の暗躍モノ。最初の必殺技がマウントからのパウンドだったり、それ以降も銃撃が主で泥臭め。パニッシャーみたい。
 全体的にアクションに力は入っているし、赤く光るガスマスクも妙にオシャレ。デザインが格好いい。強さがヤムチャな感じ。エリートなんだろうけれど、所詮は警察なのでちゃんと苦戦するのは嫌いじゃないけど、もう少し強くてもよかったかも。
 終盤の長々くっちゃべってる悪党を問答無用に撃ち殺すのはよかった。

 ただ、行動原理が弱いというか、気持ちのいい感じじゃない。「俺にはこうするしか……」という苦悩からというより、なんだか思考力の欠如だったり、無鉄砲にやってる感が強い。そのあたりの哀愁がもっとあって、さらに吹っ切れてくれたらよかった。元嫁さんがまともに見え過ぎて一番かわいそう。同僚で友人のエドゥもかわいそうだし、ここでの関係を掘り下げてほしい。
 ニナというハッカーの役立ちが少ないのが残念。魅力的な雰囲気だけは出てたから非常に勿体ない。

 まだまだ仕留め切っていないし、続編はありそう。

 もっともっとズブズブと沼にはまっていく感じの続編が観たくなった。
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