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眠る虫のmiのレビュー・感想・評価

眠る虫(2019年製作の映画)
4.0
人それぞれ死生観というのは違くて当たり前だけど、作品のなかでこれほどファンタジックに語られると正直なところあまり共感できない。
ポエティックなセリフの数々、普段気にも留めない日常を、自分の言葉として獲得して自分の言葉として物語に落とし込んでいる過程がはっきりみてとれた。それができる監督はそう多くないと思う。場所の捉え方、描き方にしてみてもめちゃくちゃ信頼できる。
ギリギリ観客を置いていくか置いていかないかの瀬戸際。
渡辺紘文がヤバいやつすぎてめちゃくちゃ刺さった。
喫茶店の中の展開はゲリンだし、全体的にアピチャッポンだし、総じて画に映る全てに意味があるんだと言わんばかりの視座は作品の世界観の構築にどこまでも寄与してる。
すっかり売れちゃって、セリフでなんもかんも説明させて、数字ばかり気にする映画監督の作品より映画観てるなぁって気分にさせてくれてありがとうございます。
そういう意味でめちゃくちゃ信頼できるし、勝手に楽しみにさせてください。すみません。
変なプロデューサーに気をつけて!とふくだ監督に言われてたので近づかないで遠目に応援してます。


2020劇場鑑賞66本目
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