ハヤシ

バビロンのハヤシのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
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夜はカオスといえる有様だったハリウッドも、朝が来れば皆粛々と仕事にかかる…のかと思いきや、昼だってなかなかどうして負けぬ劣らぬカオス。こんな街、こんな産業の一部になろうなんて、まったく正気の沙汰じゃない。市井の人みたいな顔をして、マニーもしっかり狂気の人である。

登場シーンからレディ・フェイ・ジューに惚れちゃった。「日出づる国の〜」と紹介されて出てくるのがあのフェイで日出づる感じじゃなさに頭グチャグチャになった(しかも中国系だったら日出づるじゃなくて日没するだよ、そっちの方がフェイに似合ってる)。

最初のパーティのシーンでレディ・フェイ・ジューの歌う姿があまりにも妖艶で、色気というのは露出の多寡とは関係ないのだなと思い知らされた直後、フェイと真逆で露出の多いネリーのダンスがきて、そしてそれもそれで妖艶で、なんて鮮やかな対比!と思った。だからこそその後の展開はかなりスタオベだった…(のにな〜)

『ラ・ラ・ランド』よりかは断然こっち。だけど、好みではない。見どころはあったと思う。ラストはかなり『ラ・ラ・ランド』みがあって、同じ監督なの分かる〜となった。

前に見て全然分からなかった『Mank』ももう一度観てみようかなという気持ちになった。その前に『市民ケーン』を観なきゃね。
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