まっくすちゃん

バビロンのまっくすちゃんのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
2.0
大きく賛否を分けるポイントは、間違いなく終盤の、監督がこの作品を通して伝えたかったテーマの部分とその演出だろう。

個人的にはテーマそのものは悪くないと思うが、その辺の大学の映画サークルでも思いついちゃいそうな、あの演出については非常に冷めるものがあった。また、テーマに対するアプローチとして、物語や登場人物をもっとうまく使う方法はなかったのか。映画へのリスペクトなら、同じくハリウッド舞台で業界も映すタランティーノの『ワンス•アポン〜』のほうが遥かに感じさせてくれる。映画の中でメタ的に観客映す表現も、1997年に遥かに上手く、効果的に庵野秀明がやっているので、観ていてこれも冷めた。

画作りだけはカッコよく、制作費もたくさん集められる監督が故に、この内容では余計に陳腐に思えてしまう。